プロローグ
カンザスに住む少女ドロシーはいつも元気いっぱい。愛犬のトトもドロシーに負けてはいません。しかし、ある日のこと、おばさまの家へ帰る途中、ドロシーとトトは不思議な竜巻に巻き込まれてしまったからさあ大変!!次の瞬間、ふたりは魔法の国「オズ」に迷い込んでいたのです。でも、オズの国はなんだか様子がヘン。そう、この国は悪い魔法使いによって色や音や時間を奪われていたのです。はたして、ドロシーはオズの国を元に戻し、カンザスに帰れるのでしょうか……?
オズの魔法使いをモチーフにしたアトリエ系のADV。
色と音が失われてしまう異変に見舞われたオズの国を歩き回り、異変のあった地域の周辺で情報を集めて、世界を元に戻すための素材集めとアイテム作りに奔走する。情報収集をして素材を集め必要なアイテムを作りイベントをこなすという既存のシステムそのもの。イベントは矢継ぎ早に起こるので暇を意識させない作りになっており、ミニゲームやサブイベント、合成アイテム数150個の図鑑コンプリート要素もあるなど内容は充実している。
キーパネルコミュニケーションで情報交換
▲キーパネルで情報交換
キーパネルキャラに話しかけると「しんせつ」のコマンドが表示されるので、選択して何かしらの親切な事(アイテムが足りない、探して欲しい等)をしてあげる事で親密度が上がり、お返しとしてアイテム合成レシピを教えて貰えたり新たなコマンドが増えていく。これはキーパネルコミュニケーションと呼ばれ、コマンドは他にも「みせる」「おしえて」「こうかん」がある。
- キーパネルコミュニケーション
- みせる : よく分からないアイテムを見せ、それが何なのかを教えてもらえる
- おしえて : 何かしらの役立つ情報やアイテムのレシピを教えてもらえる
- こうかん : アイテムの交換をする
カカシやライオンなどのお供キャラクターはお助けNPCに
旅の途中でカカシ、木こり、ライオンが仲間になり、冒険の旅にはその内の誰か一人をお供に連れて歩く事ができ、ドロシーではどうしようもない難題や障害が出てきた場合、仲間をその場所に連れて行く事で手助けイベントが起こる。- 旅の仲間
- カカシ : 役立つアドバイスをしてくれる
- 木こり : 道をふさいでいる岩などを破壊してくれる
- ライオン : アイテムを自宅の倉庫まで運んでくれる
- トト(犬) : アイテムが落ちている場合、その場所を教えてくれる
オズの国で発生している様々な問題を作り出したアイテムで解決していく
合成の素材は自由に世界を歩き回りながら拾い集め、レシピはキーパネルキャラなどから教えてもらい、通せんぼしている何かしらのイベントを作り出したアイテムでクリアして物語を紡いでいくアトリエ系のADV。通せんぼのイベントを突破するごとに解放されていく新たな地での人々との出会いや新素材の発見などで世界が広がっていく流れの中に、素材集めによる面倒な反復作業や時間を取られる戦闘要素はなく、矢継ぎ早に起こる色々なイベントもあり暇を意識させないゲーム設計が引き込み夢中にしてくれる。
オズの国の様々な問題を解決していき最終的にオズマ姫にカンザスへ帰してもらうことでゲームクリアとなるが、カンザスに帰るタイミングはプレイヤーが決めることができるので、問題解決後もアイテム収集や残っていたイベントを進めていける。周回要素はないが、取り返しのつかない要素もないので、一度のプレイで完全に遊び尽くせる点も見逃せない。
カカシ、ブリキの木こり、気の弱いライオンなどのキャラが登場する『オズの魔法使い』をモチーフにしているだけあって、下地がある分ストーリーはだれでも入り込みやすい。時間制限イベントや取り返しのつかない要素、面倒くさいプレイ時間稼ぎの戦闘などがなく、素材探しが面倒になる中盤以降は、ワープアイテムや自動回復アイテム、ライオンによるアイテム運びなど快適に遊べるような設計もなされている。セーブとロードはいつでも可能で、テキストスキップもあるシステム面も時代を考えればかなりよくできている。時代を感じる丸太のような3Dモデルを我慢できそうならおすすめ。
・パートボイス(イベント時には大抵入っている)
・周回要素なし
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