【ゲームアーカイブス】雰囲気特化RPG『オアシスロード』

★★★ PS1 RPG ゲームアーカイブス

雰囲気だけはそれなりなRPG。

原因不明の砂漠化が進み退廃していく世界の旅を通じて、原因を探り世界を復興させんと人々を奮い立たせていくRPG
砂に埋もれてしまった遺跡を掘り起こして歴史の真実を知り、これを阻止。砂漠化が原因で交流が無くなり人が去りゆく街に産業を復活させて復興への道を示そう。

仲間の商隊と基本シナリオを絡めた演出

  • とりあえずの目的
    • 旅をしながら街や遺跡を発見して新たに世界地図を完成させる
    • 退廃してしまった街の産業や技術を復活・復興させる
    • 発見した遺跡から歴史の真実を探り、世界が砂に埋もれていく原因を突き止め、これを阻止する
ゲーム開始時に主人公と仲間の商隊を選ぶことになる。主人公は20近くある顔グラフィックから好みのものを選んで決定するだけで、ストーリー上では一切喋らない空気に徹する主人公はあなたゲー。
仲間は旅の始めに1~3人で組織された6つある商隊の中から1つを選び、隊ごとに用意された旅の目的と基本シナリオをリンクさせながら物語は展開する。

地図の作成、探索、戦闘、交易

主人公一行は何も書かれていない地図上にアイコンで表示されており、プレイヤーはそのアイコンを移動させながら地図の作成や街や遺跡をみつけていく。移動は全6方向から進みたい方角を選ぶと自動的に一定距離移動して詳細が地図が書き込まれ、移動した先に探索ポイント(街や遺跡など)があれば探索は自動で行われる。
戦闘は特定の地点に敵がいる固定エンカウントのコマンド選択型で、レベルや経験値、育成などの概念は無く、ただ単に戦うだけのシナリオ的な障害として存在するのみ。
交易はAの町で買った物をBの町で一定数売るだけで勝手に交易路が復活して活性化するようになっているので、これまたゲーム的な面白い要素はない。
はっきり言うと探索も戦闘も交易も単なるお使いや作業の繰り返しなのでゲームとしては欠伸がでてしまうほどにつまらない。

地味で単調なゲーム、だけどクリアしちゃう

退廃した世界を旅しながら新しく世界地図を作る、砂に埋もれた遺跡を掘り起こして原因を探る、街の交易や産業を復活させて世界を復興させる、このようなとても魅力的なゲーム世界の下地を持っているが、探索は自動だし戦闘も交易も地味の極みで内容が伴っておらず、プレイしていて何が面白いんだと思わずにはいられない程に単調。

それでもクリアしてしまった理由は、テキスト、音楽、広がっていく地図、それらが良い具合に混じり合い、退廃した世界を旅しているという独特の雰囲気を作り出している点に尽きる(それしかない)。
街の行き来で品物の仕入れ値と売値のマージンで利益を得て、あちこちに必要となる品物を運び復興の手助けをするお使いのみだが、そこに稼ぎ目的の戦闘とか素材集めなど面倒な要素はないので黙々プレイを妨げるものはない。
発見した遺物や遺構から読み解く生活様式や神話として残る大災害の仮説だとか、それぞれの街にいる語り部から聞くおとぎ話など、世界設定の説得力を生むテキストがしっかりしているのでゲームはつまらなくとも引き込まれる。独自の雰囲気に浸れたら時間を忘れられる。

ゲームとして万人におすすめできるとは到底思えないが、チマチマな作業ゲーを楽しいと思える人なら「地味」という問題には目を瞑れるだろうし、雰囲気や設定は抜群に優れているので、そういった類いのものが好きなら合う。かもしれない。独特の雰囲気や世界観という言葉に惹かれる人は手に取ってみると新しい体験ができる。かもしれない。

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