主人公の人格の入れ替えが特徴のシリーズ3作目。
システムは3D化された前作『クロックタワ-2』と同様のもので、ゴーストヘッドの特徴は主人公の人格を変更するという点にある。基本人格は体の主である女子高生の「優」、条件を満たすと男の「翔」に変化し、男女の違いで展開が変化する要素が加えられている。人格が入れ替わる条件としては、「ミコシサマ」というお守りを持たない状態で敵と遭遇すると「翔」に替わり、再びお守りを手に入れると「優」に戻るというもので、お守りを手放したり回収して攻略していくことになる。緊急回避はいつものボタン連打で、主人公の体力はカーソルの色で判別できるようになっており、白→黄→赤の順で減っていき、赤の時に襲われるとボタンを連打したところでやられる。
クロックタワーの独創性が失われた
チャプター1は刃物を持った敵や具足がシザーマンのように襲ってくる従来通りの恐怖だが、チャプター2~3では名も無いただのゾンビを倒す、または銃で撃つという戦闘要素が導入され、シザーマンの恐怖から逃げるこれまでの内容からは随分と逸脱したゲームになっている。従来通りの緩慢な動作のなかで難解な攻略本前提のフラグを立てるシステムに「ミコシサマ」の手間を入れてしまったがために作業感が増し、名無しのゾンビを無限撃退ポイントまで連れていくという戦闘を取り入れたことでホラー感も薄れたなど、悪い意味で格段にパワーアップしている。
ミコシサマに翻弄されるやらされゲーム
特徴である人格の入れ替えが、詰まったら「ミコシサマ」を置いて人格を変えてみるという総当たりを要求するだけまるで楽しくない。単なるお守りのくせに「ミコシサマ」は特定の場所にしか置けないのでやらされ感も生じる。普通の扉でも優だとクリック不可で翔なら可能となる納得しがたい使われ方もしているので寧ろゲームをつまらなくしており、仕舞いにはストーリー上で人格の入れ替わりが大して重要な意味を持たされていないというオチが待っている。
ホラーとしても、逃げた部屋に撃退ポイントが無ければやり直しになり、逆に撃退ポイントがあれば避難するだけという作業になっている。当然そんなゲームに緊張感や恐怖感などは見受けられず、コンティニューを繰り返すうちにこれはホラーゲームなんだろうかという疑問すら浮かぶようになる。恐怖を感じる時と言えば突如現れる敵や音に驚かされるB級映画の定番。どうしてこうなった。おすすめできるところが見当たりません。
・フルボイス
・イベントスキップ可
・コンティニューは無限で、体力が1回復してその場復帰
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