サウンドノベルブームの時期に量産された。
まず初めに『かまいたちの夜』と同様に主人公と恋人の名前を決めるが、この2人は恋人という訳でもなくただの幼馴染で現在は交流が無い。この恋人役が死亡または失踪したということを新聞記事で知り、真相を探るため彼女の住んでいた山奥の村へ赴くというプロローグ。深い話はありません
雰囲気や背景に使われている絵などは恐怖心を煽り興味を引かれることもあるが、肝心の話がデタラメ過ぎるのでその興味は薄れてしまう。実は吸血鬼でした、実は宇宙人でした、実は魔物でした、実は特殊なウィルスに感染してました、実は……、そんな子供が考えたような展開しかない。ある話では「私たちは宇宙人で地球人は危険だから抹殺する」などと言われ、その際の選択肢に「ジャンケンで勝負だ!」というものがあり、ここでジャンケンに勝てば「私の負けだ……地球には手を出さない」と折れて帰っていく。これは別にバッドEDという訳ではなく、どの選択肢を選んでもジャンケンをするか普通に説得するかの違いだけで同じ展開になる。
選択肢を選ぶ回数はソコソコあるものの、分岐条件のフラグとなる選択肢はせいぜい2~3つで、後は上記の例のようにどれを選んでも展開は同じとなるため、他の話も見てみたいという欲求が全く湧いてこない。
2話目で特定のエンディングを見ると完結編が遊べるようになるが、これが全く完結になっていない点も評価を落とす。
そもそもこの完結編で語られるのはプロローグ前の部分となっており、主人公が来るまで恋人は何をやっていたかの経緯を読むだけのもので選択肢すらなく完結でも何でもない。他にも本編とは関係の無い番外編があるが意味が分からないまま終わる。
『弟切草』程ではないにしろ場違いな悪ふざけ選択肢も目立つし、分岐も少なく何を選んでも同じ展開ばかりで、本編は2話だけ(分岐で4つ)のボリュームも物足りない。登場人物欄を埋めないと遊べない話があったりするシステム面も、核であるシナリオに難があるのでやる気は起きない。クソの部類。
・テキストスキップあり(既読未読判別なし)
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