【ADV】銃声とダイヤモンド【刑事】

刑事ADV。

二転三転する物語は面白かったし、キャラクターもすぐに記憶に残る個性を感じられ、関係図も完備でそれぞれの立ち位置も分かりやすい。画面構成は背景に立ち絵という味気ないものではなく、場面ごとに色々な視点からの現場や人物の表情があり舞台に臨場感が出る。日常はほとんど描かれないけど、事件を追う合間合間に舞台やキャラクターの背景を少しず掘り下げていく展開は、イベントを起こして掘り下げをするゲーム感がなく、連続ドラマのようで自然に入り込める。

交渉は運任せ

選択肢の判断をする情報が少なすぎるので大半の交渉は何となくの運頼みが続き、失敗が続くと次第にしらみつぶしの連戦にしか感じられず茶番になった。「何故？どうして？」の疑問に納得できる正解選択肢の根拠がよく見えず、難しくなる後半はやり直しの回数がかさむにつれ「これは運ゲーなのでは」という気持ちに支配されていく悪循環に陥る。見せ方を交渉に変えただけで選択肢の多いスキップもできない高難易度ADVなので、普通に遊ぶだけでは半分以上がB判定で終わってしまいエンディングを見ることができず、最終的にネタバレを見てなぞるだけの味気ないものとなった。結果的にクリアしても余韻は作業感だけ。難易度選択でプロファイリングのキーワードぐらいは全部選べるようにするとか譲歩して欲しいところ。

まとめ

交渉の評価の根拠がよくわからず、全話でA判定を出さないと最終話に行けないので、クリアしようと思えば繰り返しのしらみつぶし作業となり、ゲームのリズムが崩れて次第に白けてゆく。交渉の難易度に難あり。