バイオハザードタイプADV。
研究所と思われる施設内でコールドスリープから目覚めた主人公ラズ。なぜそんなところにいたのかの記憶を探るため施設内を調べて回るうちに、体中にカビが生えたような死体や溶けた死体がいくつも転がっているのを見つけ、自らの体にもそれらの異変が発症していることが発覚する。
変死体と自分との関連や抜け落ちた記憶の恐怖に支配されながらも「なぜ」を求めて進んでいくというシナリオ。
ゲームとしてはフルポリゴンで描かれた研究施設を歩き回り、物を押したり仕掛けを操作して謎を解きながら先に進めていくバイオ系のADVで、イベントはフルボイスで動画が使われていることもありSFホラーの雰囲気をそれなりに持ち合わせた内容になっている。
操作性に難あり
カメラの位置を俯瞰、追従、主観の3つから選択できるという面白い試みはあるが、カメラの低性能とラジコン操作の相性が悪くて俯瞰以外ほとんど使い物にならない。ラジコン操作も質が悪く、×ボタンがダッシュと物を押す動作で併用されているため、走ろうと思ったら近くの物を押すので使いづらく、ダッシュ中は調べるボタンが機能せず何かに引っ掛かると自動で旋回して方向を修正するようになっているので、壁伝いに走りながら◎ボタンを連打して扉に入るような、類似のゲームでは当たり前に出来る操作が認められずスムーズに遊べない。
PS1『メタルギアソリッド』のようなパンチパンチキックのコンボを使う格闘戦なんかは、この操作性のせいで移動すれば何かに引っ掛かり何もないところを押すから入力と結果がリンクせず違和感バリバリで楽しくない。
アイテム選択中に時間が止まらず回復材すら使いにくいなど操作やUIに問題点が際立つ。
探索はジャンプに失敗して穴に落下したり巨大なファンに吸い込まれたりすると「ブォオオオォ!!」という叫び声をあげてゲームオーバーとなるQTEのようなイベントがいくつか盛り込まれている。
暴走して突進してくるゴンドラにひかれないようしゃがんだり、崩れる足場から走って逃げなどいろいろあるが、同じく操作性やカメラのせいで単にイラつくことが多い。
落下の場合は真顔でバンザイしながら落ちる間抜けな様と本気の叫び声とのギャップが面白いので、いつでもセーブできるシステムもあり意図的に失敗してしまいたくなる演出は大いに楽しめる。……が、やはりシナリオの雰囲気とはかけ離れているしゲーム自体の楽しさにはつながらない。操作性に問題点が山積する黎明期の迷作。
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