
現代人→戦国武将ノベルゲー。
概要
- 高校2年生が戦国時代にタイムスリップして現代の知識を活用して成り上がる過程を描くノベルゲー
- 現代編が学園生活シミュレーションで、戦国時代編がノベルゲームという一風変わった構成が特徴
現代はギャルゲー風SLG、戦国は実在の人物も登場するノベル
- 現代は『ときめきメモリアル』のように高校1~2年の間に成績と友人関係の好感度を上げる
- どの教科が強いか、誰と仲が良かったかで戦国時代編での展開を変えていく事ができる
戦国時代編では途中に出てくる選択肢に現代でやっていたことが形として現れる場合がある(歴史が強ければ、この戦は○○すれば勝てる!という選択肢が出たりする)。また、現代で仲が良かった人との好感度次第で特定の場所でルート分岐する選択肢が出て、ルートや選択肢によっては再び現代に戻ってきてのEDなどもある。
面白いのに現代編が足を引っ張る
基本は織田信長の配下で進行する。
選択肢によって秀吉の配下になったりネームドの武将になったり色々な分岐が起こり、特徴である現代知識をひけらかす選択肢は数こそ少ないものの各所でニヤリとさせてくれる。
本能寺の変については明智光秀の謀反の理由も独自に描かれているし、その他にも人名や地名などでテキストの色が変わって補足説明が入る細かさや、どうでもいい所にも補足を入れてネタを仕込むところも情熱を感じる。
主人公が現代人なので表現も現代目線で面白く、信長が延暦寺の焼き討ちをするというと、「気に入らないものは何でも焼き討ちするのだから手におえない」とか、それに対する秀吉には「いつものようにハト派の秀吉がなだめた」「見せしめのためにはやむを得ない」という勝家に対してはタカ派呼ばわりなど少し古いけどツッコミも現代風。
EDは135とべらぼうに多くシナリオの分岐も多岐にわたる。
シナリオは大きく分けると「王道編」「覇道編」「宗教編」「商人編」「海賊編」「拳聖編」「芸術編」の7つになる。
「王道編」と「覇道編」では、その反則ともいえる選択肢での功績が認められ段々と成り上がっていく過程を楽しめる。
これらの特徴や試みは珍しく楽しいが、現代編がアレすぎて思い切り足を引っ張る。
現代編のキャラの立ち絵は髪型が違うだけでみんな顔が同じだし、イベントらしいものも一切ない上に好感度を上げるための選択肢も正解が分かり辛く、一度間違えるとそのキャラのフラグが消えるらしく出てこなくなる。このような困った内容にもかかわらずテキストのスキップもできないのでとてもつらい。同列のノベルゲームと差別化するためにこのような現代編を付けたのだろうが明らかな失策である。
EDを見たらスキップできるなどのシステムでもあればよかったが、周回をしようとすれば強制的に毎回やらされてしまうため、いくら戦国編が面白くともそこで意気消沈する。エンディングの数を135も作るくらいなら内容やシステムを昇華させてほしかったと思うばかり。
通ったルートなら戻れるチャート機能はあってもテキストスキップがない、エンディングの大半は「これで終わり?」と思うような尻切れトンボ、音楽はブーブー鳴っているだけでまるで盛り上がらないなど、問題は山積しているけど現代編を闇に葬り狭く深くのシナリオにしていたら名作になっていた…かもしれない。その可能性は感じさせてくれた。
・エンディング数は135
・主人公の名前変更可
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