サウンドノベルというジャンルを確立したゲームのリメイク。
主な変更点はZAPPINGシステムだけど……
一貫性の無いシナリオや登場人物の言動に問題があり過ぎて説得力がない。選択肢を選ぶごとに話があっちに行ったりこっちに行ったりで脈絡が無いので筋を感じられず、主人公とヒロインが突拍子もないことを言い出したり行動を起こすので恐怖感や緊張感をことごとく潰している。例えば、薄暗い館の中でミイラを見たり、うろつく甲冑を見たり、半魚人のようなモノを見たり……、そんな状況でもお腹がすいたから食べ物を探そうとかお風呂に入ろうとか言い出すから読み進めたい気持ちを挫かれる。何度もやるから悪ふざけにしか見えなくなる。少し遊ぶだけで次々と起こる矛盾した展開は読み物としての体をなしていない。
また、周回をする毎に選択肢が増える要素があるが、その選択肢も「なぜこの状況で?」と思わずにはいられないふざけたものばかりでスベっている。新要素のザッピングシステムは、特定の場面でヒロインの奈美のテキストの色が変わり、そこでザッピングコマンドを選ぶと奈美視点へ移行し、その場面で奈美は何を考えているのかがわかるというものだが、これもこれでどうしたらそういう考えが浮かぶのだろうというものが多い。当時のサウンドノベル黎明期ならいざ知らず、今の時代に遊ぶには筋道が曖昧で矛盾のあるシナリオはつらい。
リメイクなのにテキストスキップやフローチャートもないので繰り返しプレイにも向かない。分岐に整合性や辻褄が考慮されていないシナリオとスキップすらないノベルに面白さは期待できない。
・テキストスキップなし
・チャート機能なし
・EDは全9つ
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