PSでのゴエモンシリーズ1作目。
街中を歩き回って情報を集め、横スクロールアクションでダンションを攻略していく『ゆき姫救出絵巻』や『獅子重禄兵衛のからくり卍固め』のシステムと同様のゴエモンシリーズ。アゴキングではない。手間が多い情報収集とアクション
街で情報収集をしてイベントを起こしフラグを立てながら進めて行く『卍固め』とほぼ同じシステムだが、フラグを立てる聞き込みには大した遊びがないのに手間ばかりが上乗せされている。「XXが無いから取ってきてくれ」とか「△△が欲しいからもってきてくれ」などのお使いで代り映えのないコピペ迷路を走らされるだけだったり、情報を集めるために家に入ると誰もいない空き家で肩透かしをくらったり、楽しいわけでもない歩くだけの時間と無駄足によるガッカリでアクションとシナリオをつなぐ探索がむしろ邪魔になっている。
特色の薄れたゴエモン
ミニゲーム風の川下りやシューティング、定番のインパクト戦などは従来通りバリエーションがあり楽しめる。ただ、セーブポイントが少なくボス後の雑魚にやられてしまうとダンジョン前のセーブからやり直しになったり、最大体力を上げる招き猫集めは取り逃すと二度と取れないなど粗削りな部分も散見するため、常にフラストレーションが付きまとっているかのようなゲームになっている。キャラ性能を使うダンジョン攻略で頻繁に使用するのは取っ手をつかむことのできるエビス丸のマジックハンドぐらいなもので、色々なキャラ能力を駆使する遊びも『卍固め』や『きらきら道中』と比較すると薄まっている。
エリアの切り替えごとにやたら長いロードが入るのもいまいち乗り切れないし、更には敵を倒して経験値を貯めて武器のレベルアップという稼ぎの要素まで取り入れているなど、テンポ良く進められるアクションゲームではなくなっている。
また、シリーズのお馴染みキャラであるサスケとヤエちゃんがプレイアブルキャラから外れてしまい、代わりに参加するのがどう見ても人気の出無さそうな婆さんのババンと髭ヅラのゴロクの2人というのもイマイチすぎた。
この2人がメインとなるシナリオになっているならば仕方のないことと割り切れるが、ほとんど居ても居なくてもいい扱いなのでサスケとヤエちゃんを外してまでも入れたかったのかは納得しがたい。
キャラ性能でみても、ババンがジャンプの飛距離が全キャラトップで、ゴロクは岩の破壊やブロックの移動が可能なだけだから、サスケとヤエちゃんでもいいよねとなる。イメチェン失敗。
手間が悪目立ちしていたり経験値稼ぎの要素を入れた迷走作。
シナリオや新キャラを入れた世界設定に魅力は感じないし、空き家があったり迷路を歩くだけの探索なども作り込まれている印象は持てない。
特殊ステージのバラエティでありボスやインパクト戦などは従来通りの華やかさがあるので、『マッギネス』のようなステージ選択のACTと思えば悪くはないが、どうやっても触れることになる不満点にどうしても目が行ってしまう。メインだけよければいいというわけではない。それがよくわかる一本。
0 件のコメント:
コメントを投稿