【ゲームアーカイブス】星のまほろば【BLみたいなそれ】

★★ ADV PS1 ゲームアーカイブス


言葉に宿る霊力“言霊”と“日本神話”をテーマにしたサイキックADV。

立ち絵にテキストウィンドウの会話パートの合間に、コマンド選択の戦闘が強制イベントとして入る流れのADV。主人公を5人の中から1人選び、残りの4人の誰と一緒に行動するかが序盤の選択肢によって決定される仕組みになっているが、選択肢は一緒に行動する仲間が誰になるかのフラグに関わるだけで、だれを仲間にしてもストーリー自体に影響することはない。男が二人一組で行動する内容でBOYSゲーを売りにしているが、キャラクター別のイベントなどは特に無い。

ストーリーは神話の類い、戦闘は単純なコマンド選択

序盤のストーリー展開が異常に早く、導入部で基礎を説明しただけで仲間が決まりオカルトまみれの本編に入るため、日常を描くシーンがほとんど無くてキャラクターの掘り下げがおざなりになっている。読み進めるタイプのADVとしていただけない導入でつかみが悪い。その後の本編も、十種神宝を集めるだの神話の類に興味が無ければ目を引く要素は見当たらず、ストーリーが特殊でキャラクターの人物像も見た目ぐらいしかはっきりしていないので興味を引かない。シナリオ自体に特別面白い仕掛けがある訳でもなく、問題が起きても解決できるアイテムを貰う事ができたり都合のいい展開ばかりな上、周回して5人いるキャラクター全てを主人公として選びEDを見ないとオチが分からない水増し仕様も辛い。それでもBOYSゲーとしてのイベントでもあれば好きな人には楽しめるのだろうが、その雰囲気すら殆ど感じられずおまけ程度に終始している。主人公や仲間選びで計20通りもルートがあるが、仲間や主人公を変更しても話の本筋はほとんど同じのため周回プレイはつまらないし、一周だけでは意味が分からないのではやる気も起こらない。

戦闘

全てイベント戦闘の単体戦で、戦闘方法は技のコマンドの選択と、あいうえお順から言葉を選択して単語を作り攻撃をする2つがある。とは言っても単語の種類は1キャラ4つと少なく、事前に知っていれば使えるなんて事も無いので、コマンド入力に手間を上乗せしただけでしかなく特徴として挙げるには弱い。

まとめ

シナリオは終始オカルトで、十種神宝(とくさのかんだから)や天羽羽矢(あめのははや)とか、その方面に興味が無ければ読む事すらかなわない単語がずらり。一応会話中に読み方や意味を説明してはくれるが、そこできちんと覚えないと置いてけぼり確定(バックログなし)。周回をしないとオチがわからないやりこませの仕様や、BOYSゲーとして楽しめる要素も特になく、ただでさえニッチなジャンルなのにそこを突き詰めず一般受けとも遠い……。ターゲットはどこ。

・パートボイス
・テキストスキップあり

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