直線コースを障害物の回避やアイテムの回収をしながら突っ走るACT。
駆け抜けるだけの単純なルールのACT。なのに頻繁に足止めで待たされてしまう反爽快感がちりばめられている問題作。
障害物に接触した間は一切操作不能になり、再び操作可能になるまで数秒を要する演出待ちがテンポを壊す。
画鋲等を踏んだら手で足の裏を押さえて痛がり片足立ちでピョンピョン跳ねる、転がってくる丸太に潰されたらペラペラになって宙を舞う、川で爆弾に当たったら気絶して流されるうえに起き攻めで連発する、竜巻に空高く飛ばされて落下したら地面に頭をめり込ませて抜くまで強制待ち、抜けたら抜けたで勢い余って尻餅をつき待たされるなど、やられ演出の種類は『トムとジェリー』ばりに多くて楽しいかもしれないが、ゲームとしては早く復帰したいのに待たされる使い方しかないのでひたすらに水を差す。『スーパーマリオブラザーズ3』の砂漠の竜巻のような障害物ばかりのステージ構成でテンポが最悪。
アイテム回収も楽しくない
面倒な演出を避けるための障害物の回避も、視点が斜めで見辛い上に操作も上下左右でなく360度自由に回れるタイプなので細かい調整が難しい。障害物やアイテムの配置も洗練されておらず、端を走っていたらコース外から障害物が突然現れて回避不能の強制コースアウトをさせらるのも当たり前。コース上のコインをすべて集めてゴールするとミニゲームが遊べるが、コイン集めも一筆書きの様に立ち止まることなく取れるようにはなっておらず、足止めをしてグルグル回って回収する羽目になる。ステージ中にあるアドバルーンのようなものに触れるとアイテムを獲得できるが、バルーンを地面まで下ろす間も操作不可で、アイテムを獲得したら掲げるガッツポーズまでする(それがたとえ普通のコインでも)。『モンスターハンター』の回復薬後のガッツポーズような演出が各所に散りばめられている障害物回避やアイテム回収に楽しさはない。障害物の種類はバラエティに富んでいて、後ろから迫ってくるボスやドラム缶など急かされて面白くなりそうな要素にも見えるが、前述のように強制的な足止めや配置デザインに難がありスピード感とテンポが壊れている。直線コースを駆け抜ける特徴と相反する要素が詰めこまれた本末転倒アクション。
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