【RPG】LAST RANKER【設定描写薄】

★★★ PlayStation Store RPG


操作キャラが主人公のみという珍しいRPG。

唐突に集落を飛び出してあっさり機構に入るだけの見所のないプロローグで地雷が見えた。物語の下地が描かれていないから展開に脈絡が見受けられないし、それが原因で違和感を覚える場面では、主人公は意見するでもなく受け入れてしまう主体性も愛想も無いキャラクターなので、物語が淡々として抑揚が生まれず引き込まれる感覚につながらない。
本来なら敵味方や物語の全体図を明確にして盛り上げなければならないファズとの争いも、プレイヤーに二人の親友関係を裏付けるイベントが無いから呆気にとられるだけだし、その争いに重要な意味を持つはずのミシーが誰なのかすらよくわからないのだから、中盤以降にカンタレラの話が出てきてもまるで盛り上がらないし、プレイヤーの知らないことで勝手に進められるから蚊帳の外でついていけない。関係を一切描かないまま突然セシルの前にカインが現れて裏切りを告げる『FF4』みたいなもの。キャラ別イベントとなる合鍵も数が少ないのに任意発生だから見逃しやすいし、そもそも鍵を渡す相手がどこにいるのかすらよく分からない有様。ほとんど印象に残る場面に出会う事無く気づいた頃にはラスボスと対峙していた。

シナリオの問題は設定の深みの無さ

プロローグの唐突な旅立ちの前に、高ランカーに力でねじ伏せられて屈辱に耐えるイベントなどを挟み、ランクこそ正義という世界観や強さを求める理由や目的、確固たる意志を明確にして、機構に入るまでに力をつける過程を描く。その間にカンタレラの伝統儀式や集落の仲間との生活を見せて印象に残し、バザルタやサルバトーレのとの関連も匂わせる。このような下地がまったく無いから何が起こっても唐突としか受け取れず感情が歩み寄れない。

戦闘

ゲージの途中でも行動できるアクティブタイムバトルのようなシステムで特徴的だが、勝てる形が出来上がってくると、そのスタイルがほぼ全ての敵に有効なので、戦闘内容が固定されて段々と消化試合になってしまう。ブレイク至上のバランスでは銃も盾も出番はない。7英雄との連戦は盛り上がりそうなものだけど、ノーマ以外は同じ戦法で終わってしまった。経験値や熟練値稼ぎなんかを要求するタイプじゃないんだから、ブレイクなしにして、適正レベルならスタイルやスキルの構成次第で勝てるであろうボスとか戦ってみたかった。

まとめ

華が無い地味RPG。地図による行き先選択でワープができ、余計な稼ぎを強要しないクエストをこなすだけで矢継ぎ早にイベントが起こるテンポの良さは◎。見どころはそれくらい。

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