【ゲームアーカイブス】玉繭物語

★★ PS1 RPG ゲームアーカイブス


シンボルエンカウントのターン制コマンド選択RPG。

『ポケットモンスター』のように、繭(要はモンスターボール)を使って森のしもべと呼ばれる敵を捕獲して戦闘で戦わせることができ、さらにはモンスター同士を合成して強化していける特徴を持つRPG。
建物内やダンジョン以外のフィールドは存在せず、コマンド選択で選んだ店やダンジョンの行き来となる。

OPで力尽たらしい

難病である眠り病に倒れた村人を救うため、村の族長から森のしもべを繭に封印することのできる「繭使い」の主人公に、森に入ってカラバス草と呼ばれる薬草を取ってこいと言われるところから物語は始まる。
神話や伝承を根幹に物語は展開され、強欲な知恵を持つ獣である人の業に憤る神が、森に化け物(森のしもべ)を放って人と森が相反するように仕向けるとか、体中に奇妙な痣ができる呪いの刻印であったり、『もののけ姫』で見たような設定が多数みられる。
OPもジブリ風アニメで、語り部の爺さんによる伝承の物語など、導入部の雰囲気はなかなかのものがあるが、村には10数名の人しかおらず、村から森につながる門が4つあるけど、その先でも1~2名の人しかいないなど世界が異常に狭いから、神話や伝承の影響力がとても安っぽくなり引き込まれない。森に入って情報を得て村に戻ると物語が進むだけのお使いだから冒険感も当然ない。

無言で選択肢もない主人公がやべーやつすぎてつらい。
意見を代弁してくれる仲間もいないので問答が一切なく、一方的に言われたことを機械的に行動に移すだけで主体性がないので、世界観や人物像の構築に深みや説得力が描かれていない。
幼馴染で開始直後に主人公の妻となるマーブの体に、森のしもべを封印した繭を使用できる状態にするための浄化儀式の影響で体に呪いの刻印が出ることへの疑問や葛藤であったり、村人から自身の両親に対する陰口を叩かれたり嫌味を言われても何もしないから意思が見ない。マーブは呪いの刻印である痣を隠すため、次第に肌の露出を減らしていき、最後には顔すらもベールで被うほどになるのに無関心無表情。ジェスチャーでの意思表示すらもしないから感情を感じられない。ほんとうの木偶。やべーやつ。

設定は良くとも世界が浅くて引き込む要素に欠け、主人公もこんなだからゲームとの間に隔たりが生じ世界に浸ることができない。ボスを倒せる強さまで封印と合成を繰り返して短く浅い物語をなぞるだけ。モンスターが可愛げとは無縁のクリーチャーしかいないので愛着も湧きにくい。設定とOPで力尽きている。

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