【フリゲ】拠点制圧型戦略SLG『わがままアリスと百日戦争』

拠点制圧型戦略SLG（フリゲ）。

魔女が統治する7つの勢力のひとつ、華の魔女アリスが全国統一を目指す国盗りSLG。全104ある拠点の所持勢力は旗で表現され、ひとつずつアリス勢力の旗へ変えていく。

よくある国盗りゲーそのもの

敵のターンで攻め込まれるのは交戦状態にある国からのみで、こちらが仕掛けなければ交戦状態になることはないが、一度交戦状態になると大将の魔女を倒すか支配下に入れるまで毎ターン隣接拠点を攻められてしまう。
このシステムがあるので無節操に喧嘩を売る意味はなく、横やり宣戦布告もなければ他国と争っている間に国力増強を図ることもしない物分かりのいい魔女たちなので戦略も特に必要ない。内政や外交の要素もまったくない。戦って制圧するのみのシンプルかつカジュアルなストラテジーである。

戦闘は素早さとバフデバフがキモ

持ち込むカードによるバフデバフは重ね掛けで100%超えも平気でするので、強敵対策用のユニットやカードを入れていないと押し切るのは難しくなるが、撤退しても経験値は得られるし、撤退までに敵にダメージを与えていれば、ターンによる兵士やHPの回復ペースは遅いので波状攻撃も効果的になるなど、無駄骨にしない工夫もしっかり施されているのも好印象。

国盗りのお楽しみ要素である仲間集めは戦闘での捕獲。
仲間にするには戦闘で捕獲コマンドを選び捕獲ゲージを0にすればいいだけ。 ユニットは敵も味方も死ぬと二度と復活しないため、体力満タンでも捕獲ゲージが減る親切な仕様にしてくれている。もちろん体力を減らせば減らすほど捕獲ゲージの減りもよくなる。

先手必勝のバフゲー

ユニットは壁役、補助役、攻撃役など、役割がハッキリと差別化されているわけではないし、並びに関係なく3人の誰にでも攻撃可能なこともあり、先に攻撃を叩き込んで出鼻を挫く素早さ特化が大正義になる。
先に攻撃されてしまうと兵士が減り攻撃力が激減する。そうなると攻撃しても大ダメージは期待できず、無理して戦わせていると死亡するため何もできずに撤退になる。じゃあソレを先にやってしまえがまかり通るバランスのストラテジー。

序盤で素早さを5ほど上げる「魔女のほうき」が1,000で手に入り、素早さはレベルアップしても変動しないので大抵の敵はこれで上回ることができ、中盤以降では「風の軍配」という素早さを10上げる装備が売り出され雑魚敵の大半は誰も追いつけなくなる。さらにカード効果もぶっ飛びだから蹂躙ショーのはじまりはじまり。戦闘開始時全体に物理と魔法攻撃+80%や物理と魔法防御+80%、逆に相手全体に-80%を仕掛けるチート揃い。80%UPを3枚持っていけばなんといきなり攻撃力全員+240%!!　装備で素早さを上げて先制していれば相手は死ぬ。
バフカードは値段も安くてターン毎の収入だけでも余裕で賄えるため、全体バフカードが売り出されるようになるとバランスが崩れる。好意的に見れば防衛連戦になっても鬱陶しさを意識する暇すら与えない救済とも受け取れるけど少しいきすぎ。

バランス以外で気になるのは、魔女以外のユニークユニットの少なさとか仲間に入った途端空気になる掘り下げや掛け合いの不足だとか、キャラ要素もふんだんに盛り込まれているのだから描写しないのは勿体ないと思った。
倍速をはじめとしたUIは行き届いていてストレスなく楽しめたけど、もっとこうだったら良かっただろうなぁと思えて仕方ない。主にキャラの掘り下げ。フリゲとしては十分だけど楽しさゆえに期待が膨らんだ。

ScreenShot

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