音ゲー&ローグライク『ネクロダンサー』★★★★★
リズムに合わせなければ操作入力がキャンセルされる音ゲーの要素が組み込まれたローグライク。音ゲーのようにBGMに合わせて中央の心臓に向けてラインが移動し、重なる前後(結構猶予がある)ならば操作を受け付けるというルール。
操作は上下左右の移動のみで、攻撃できる状況ならば移動よりそちらが優先される。アイテムの使用は「左+右」「下+右」などの方向キーの組み合わせで対応していて、各ボタンに割り当てればひとつにまとめられる。システムは慣れないものだけど、操作は簡単でUIも理解しやすいので導入でつまずくことなく入れる配慮はGOOD。
自身の屍を超え知識と経験を積み上げる
死ぬとリセットされ店や宝箱から手に入れたアイテムだけで活路を見出すゲーム性はローグライクそのもの。ターン制などでなく敵はBGMに合わせて待ったなしで動くため、プレイヤーの理解力や融通の利く直感がゲームの楽しみ方を広げたり人によっては狭めたりする。敵の行動パターンや武器の範囲にキャラの特性、何度も自身の屍を超えて理解を深め洗練し、その財産をBGMに合わせて臨機応変に活用していけば、考える猶予が限定され短いだけに進めば進むほど通常ローグライクとは異なる緊張感が生まれていく。
難しいぶん練習モードは充実
リズムに合わせて行動をするという慣れないシステムの中で、敵や武器の特徴を覚えていく難しさがまず立ちはだかる。そのため、ゾーンのボスだけでなく、中ボスや雑魚敵、トラップに武器にアイテムなど、ほぼ全ての事柄に練習で試せるモードが用意されている。敵もリズムに合わせて行動をするから悠長に構えている暇がなく、死んで慣れろなゲーム性なので出鼻を挫いて終わらないよう練習モードを充実させているのは正解。何度もやり直していくにつれて武器やアイテム特徴が理解できて取捨選択に自分なりの形ができ、敵の行動の特性も覚えて慣れてしまえば先手を打って対処できるようになってくる。練習は大事。
等間隔とはいえ制限時間がある操作入力にあたふたしてただけの初心者から、経験を積み理解を深めたことで自然と手が動くようになり、難局をくぐりぬけられるレベルになると上達の過程が実感できて自分に酔いしれる。難易度が高いからその境界線を越えるまでが少し長く根気も要するけど、頑張った分の時間は達成感として確実に還元してくれるから楽しさも続く。
ボリューム不足はプレイアブルキャラで解消
ボリューム的にはゾーンは4しかなく、各ゾーンでもフロアは3だけと寂しい(DLCで増えるらしい)。その全てをクリアするとゾーン1~4までを通したオールゾーンモードに挑戦できるようになるのが全てだけど、各ゾーンのクリアなどでゲームを進めていくと、進行具合に応じてユニークな特徴をもつプレイアブルキャラがアンロックされていく。リズムに関係なくゲームシステムをターン制に変更してしまうものや、敵を攻撃できない、お金を拾うと死亡、ボムしか使えない、リズムを外したら死亡など、全10種のキャラで幅を持たせてあり、30時間程度遊んでオールゾーンをクリアできたのはケイデンスとメロディ、バードとドーヴの4人だけなくらいに遊びごたえは十分有している。
これらアンロックしたキャラを使う頃にはケイデンスでのクリアはそう難しくない段階まできている成長の達成感も同時にくれたりする。
音ゲー、アクション、ローグライクの調和の妙。
多少融通も利くタイミングを合わせる音ゲー、覚えて慣れて臨機応変な対策をするアクション、死んだらリセットな一発勝負のローグライク、それらが調和して新しい体験をさせてくれる。おすすめ。
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