やり込み要素にあふれるSRPG★★★
会話を読み進めて戦闘に移行する繰り返しのSPRGの典型。地面に地形効果別の色分けがされてたりするけど特徴は稼ぎ要素。稼いだポイントでレベルを初期値に戻す転生を繰り返しながら能力を上積みしていくとか、武具や技の熟練度であったり装備品そのもののレベルであったり倒した敵の数に応じて召喚コストが抑えられたり……、戦え戦えと強要されているかのような育成要素が目白押し。
数値上げを楽しめる人向け
戦いに明け暮れたところで力押しの戦闘に思考を巡らせるような多様性はなく、技の効果範囲は受けてみるまでわからなければ死ぬことのペナルティもないほどで考えることがない。作業的な繰り返しの中から見つけた効率よく稼げる手順を何度も何度もループさせ、増えていく様々な数値を眺めるという作業が楽しめないと厳しいゲーム。
育成は愛着があればこそ
アイテムを盗むなどで集めていくトレハン要素や、育てれば際限なく上がっていく数値などはそれなりに楽しめる要素ではあるが、シナリオの薄さと個別イベントが用意されていない点がいただけない。主要キャラだけでも拠点に置いて会話を可能にするとかレベルに応じてイベントを段階的に開放するとか自己満足以外での楽しみとなる目的がなにもない。この類のゲームで重要となるキャラに愛着が持てず育てることに張り合いがでないのはまずい。
一周目の時点で稼いだ先に見えるものが数値上げの自己満足だけで見返り一切なしでは見る目も厳しくなり、そこから連鎖的に不満点が気になり始めた。
一緒くたにぶち込むだけの容量の少ないアイテム欄や、魔法などの縦長一覧UIも情報が膨らんでいく稼ぎゲーとミスマッチだし、地面の色の連鎖や効果も考えるより起動装置の位置確認や移動の手間を意識させられるばかり。地形も見にくいし。
強化しやすいようにアイテム界なんてものは一層で10アップでも十分だし、一度転生すれば昇格試験を不要にして面倒な序盤の育成過程をスキップ可能にするとか、移動速度を上げたり戦闘演出をトコトン省略可能にするなど、稼ぎしかないゲームなのだから手間を省きテンポよくこなせる工夫はもっと必要だと思う。
結果的に利便性がイマイチのシステムでやたらと高い上限を目指し黙々と稼ぐことを繰り返すだけのゲームに終始。「史上最凶やり込みゲー」の紹介文にすべて集約されていた。これで満足したので次回作以降をやってみたいという気は起こらなかった。
戦略とか戦術とかそんなのどうでもよくて、経験値を稼いでパラメータを上げていくことに面白さを見出せるひとなら伸びしろはピカイチだと思います。
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