マトリョーシカの謎解きADV★★★
連れ去られた家族を末っ子のチャーリーが救出していく謎解きADV。特徴は何といっても全部で5段階のサイズがあるマトリョーシカの出入りによる乗り移り。主人公のチャーリーは最小サイズのマトリョーシカで、ひとつ違いのサイズならば自由に出入りができる。この世界のマトリョーシカはすべてに何かしらの能力があるので、入り込んだマトリョーシカを自由に操り障害を特有の能力で取り除きながら謎を解いていく。進め方は会話で集めた情報から解決できそうな能力を持ったマトリョーシカを推測して現場で使ってみること。
扉の前に動かない見張りがいて通れないところでは、誘惑の能力があるマトリョーシカに入り込んで少し離れたところから魅了して扉から離し、事前に入り込んでいた鍵を開ける能力をもったマトリョーシカを出して扉に直行するなど、人物そのものに入り込んで思いのままに操り解決していくというアプローチは独特で面白い。
射撃の催し物を台無しにする目的では、射撃の砲撃主に入り込んでデタラメなところを撃ってパニックにしたり、熊のマトリョーシカに入り込んで会場で暴れまわったり、解決方法もいくつかあるから考えて試すパズルの土壌もそれなり。分からないければヒントを3段階の小出しで見ることができるので難易度も軽めで遊びやすい(3つ目は回答)。
ただ、手の込んだ手順を踏むとかフラグを立てながら道を切り開くなどの深い謎はなく、入り込んだマトリョーシカをイベント地点に連れていき能力を使ってみるぐらいのネタしかないから謎解きゲームとしての期待値は低い。
2つの能力を時間差で使う謎も終盤に出てくるけど、火をつける能力の後に屁をこいて爆発させるとかその程度。聞き込みでネタを集めて閃きに頼る推理クイズに終始している。
登場するもの全てがマトリョーシカの世界らしく、ミニチュア人形劇のように幕間で物語を進めるシーンやBGMなども雰囲気と合っているだけに、謎解きに組み合わせとかアクション性など何らかの多様性があれば没頭できたと思う。ネタは良い。なお日本語はない。
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