探索と弾幕とウサギ。
バニースーツを身にまといハンマーを振り回す主人公のエリナを操作して探索と弾幕ボスをこなすACT。弾幕STGのような無作為に弾をまき散らす弾幕や追尾弾などのパターンを持つボス戦と、アイテム獲得による2段ジャンプやスライディングなどのアクションの開放により探索範囲が広がるメトロイドヴァニアの組み合わせ。
探索はごく普通、特徴は弾幕のボス戦
メトロイドヴァニアとしては、飛び越えられない段差を多段ジャンプで超えたり爆弾で壁を破壊して道を拓く古典的な探索だが、見た目は通常の壁だけど実は壊せたり通過できるなどの前時代的な仕掛けが目立ち、それらの箇所の判断材料がないから取り合えず触れてみたり爆弾を使ってみるなどの総当たりでテンポが崩れやすい。MAPに目的地を表示してくれるから収集はついでと割り切ればスラスラと行けるが、収集を意識してしまうとパッと見で場所を疑うくらいのことしかできないため、最初からクリア後の回収作業をやらされているような感覚に陥る。
アイテム収集を含めた探索はこの類のゲームの楽しみのひとつであり無視するのは忍びないも総当たりでは本末転倒。HPやMPなどのMAP上に散らばる能力微増アイテムの数が多すぎて配置が強引になりこのようなジレンマが生じている。自分なりの手探りで探索をした結果に取れているような快感はなかった。
探索の合間合間に特定のポイントで発生するボス戦は、弾幕STGをそのまま横スクACTにしたようなもので、増えたアクションによる操作の広がりや様々な効果を持つ付け替え可能なバッジによるアプローチの変化、コンボの維持による攻撃力UPやノーダメの実績など飽きさせないかつ攻防を工夫する要素が多く再挑戦を誘う。
放射状に延びる弾道の安地やアクションの組み合わせによる追尾弾の避け方の発見などで、不可能と思われた難敵が撃破できたときの白熱した楽しさは弾幕系なだけに格別になる。
ゲームオーバーになってもSTGのような道中の雑魚戦は要らないし、クイックロードによるやり直しの快適性もバッチリ揃っている。5段階という幅のある難易度設定があるので苦手な人でも何とかなるハードルの低さなど、横スクでも弾幕ボスは楽しいぞと色んな人にお勧めできる要素が揃っている。
かゆいところに届かないシステム
主人公エリナの真上に表示されるバフデバフのアイコンやコンボゲージなど、諸々の情報が敵の弾と重なって見えにくい。64種もあるアイコンは即座に効果を判断でないものも多く、目を切って画面端に表示される詳細を読まなければわからないという単なるお邪魔要素にもなる(読んでもわからないものもチラホラ)。使ってくるボスはほとんどいないけど反射や即死なんかの被弾して気づかされる鬱陶しさもあるし、そもそも5段階の難易度設定があるのだからパッシブスキル化するなり似通ったものはまとめるなりやりようはあったはず。
体が大きすぎて中心の一部分しかない自身の当たり判定も分かりにくいし、当たっているように見えるけど判定的には当たらない曖昧な範囲を理解できるまでは大味なごり押しになりやすい。操作感覚は結構な慣れを要した。
アクションや弾幕好きに
メトロイドヴァニアではなく弾幕のボス戦を楽しむACTと割り切らないとキビシイところも目立つ。弾幕ボス戦に楽しさを見出せるかどうかが評価の分かれ目になりそうだけど、ボス戦の数や弾幕パターンの豊富さやボスラッシュモードなどの充実した内容と、難易度をはじめとした手広いプレイヤーのフォローがされているから弾幕ゲームに興味があれば低年齢でも問題ないと思う。弾幕やアクションゲームが好きならおすすめ。
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