横スクで探索を。
武器や新アクションで行動範囲を広げていくメトロイドヴァニアそのもの。レベルの概念はなくアイテムの取得で体力や攻撃力を上げながらマップを埋めていく探索寄り。ブロックの破壊、壁のすり抜け、遠隔操作できるノミ、ラバーリングアクションなど、馴染みのネタが網羅されている。
安定した楽しさと不便なマラソン
アップグレード装備により行き止まりの障害を突破して徐々にマップを埋めていくメトロイドヴァニア。装備を手に入れる度にコレがあればあの地点が……と、新装備からルートを切り開く方法を常に考えながらのプレイになり、小休止を挟むことなく行動が連鎖していく定番の楽しさを得られる。手に入るものも装備やステータスUPだけでなく物語を補完する日記や手紙なども用意されている演出も悪くない(日本語は怪しいが)。システム面に目を向けてみても、ボス部屋へ繋がる通路は色分けされているから準備不足の不完全燃焼はないし、ボス前には同時に回復もできるセーブ部屋を隣接させていたり、道中で死んだところで取得アイテムやMAPの情報はそのままセーブポイントからの再開にしてくれるなど、遊びやすさの配慮もバッチリ揃っている。
探索もシステムも良くできているが、ワープやダッシュの類いが一切ないことによる移動のダルさだけは不満。
移動を助ける手段がないことで“歩くだけ”の時間がどうしても長くなり、終盤は移動の時間ばかりが気になり探索はもういいから早く終わらせたいという衝動に駆られる本末転倒なことになった。
クリア後のマップ埋め作業なら移動時間が増えるのは受け入れられるが、通常プレイの時点で骨折り損のくたびれ儲けを何度も体験させられては、長い移動の末にアイテムを手に入れたところで気持ちは盛り返せない。
アップグレードには移動力UPやワープ解禁などの一発逆転を期待しているのに、難易度的にも機能的にも使い道がない武器や日本語の怪しい日記の空振りばかりだから喜びではなくガッカリが積み重なっていく。歩く以外に選択肢のない時間が長すぎて楽しさが煩わしさにすり替わり、その影響で全てが色褪せてしまい終わってみれば平凡なゲームという印象だけが残っていた。ワープなんて軟弱なものはいらねェというならオススメ。
0 件のコメント:
コメントを投稿