【ACT】死に覚えゲーの鉄板『Celeste』

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ガチンコの死に覚えACT。

ジャンプ、エアダッシュ、壁蹴りとよじ登り、このアクションのみで難所まみれのセレステ山の踏破を目指す。トゲに触れたり穴に落ちるとエリア開始地点からのやり直しとなるいわゆる死に覚えゲー

見て考えて行動する基本線は崩れない

どこにどのタイミングで飛んで着地すればいいのか、ゴールまでの手順を失敗の中から探り探り考えて操作に落とし込み、できなかったことをできるようにしていく死に覚えゲーの鉄板
走って加速をつけて大ジャンプのような制御に苦労する曖昧な仕掛けは少なく、瞬間移動のように瞬時に一定距離の移動をするエアダッシュは計算がしやすいこともあり、まぐれ突破まで運と感覚頼りになる収穫の少ない適当プレイに落ちることなく、何度も跳ね返されることで洗練されていく腕前ひとつで難所だらけのセレステ山とのガチンコ勝負に引き込まれていく。

ステージ選択の小休止を挟むことなくエリアを切り替えればゴールまで続くため、突破した勢いは途切れずテンポを維持できるし、ボス戦ではレールシューターのように矢継ぎ早に難所に見舞われることもあるなど、積み上げた経験が達成感として変換されやすい仕掛けとリトライを妨げないシステムが合わさり、死に覚え特有のドキドキや楽しさが濁ることなく手に汗握る熱中ゲーにしてくれている。
どうしても腕が追い付かないというプレイヤーにはアシストモードが用意され、ダッシュ回数を増やしたりゲーム速度を緩くするどころか無敵にしてしまうというぶっとび救済もあるので安心して遊ぶことができる(それが面白いとは思わないけど)。

見て考えて動かしてみる

探索や謎解き要素はイマイチ

出会い頭の事故が起きそうなところは事前にスクロールで全体を見渡して確認できるようになっていたり、不毛なやり直しにつながることを避けているかと思えば、難所に散りばめられた収集要素であるイチゴ集めやB面のアンロックなどは、隠し通路探しのため壁や天井などの総当たりや謎解きをしなければならないという矛盾が生じている
プレイヤーの意思で選択できるよう該当の個所では立札を用意するような配慮がなければ、知らず知らずでも取りこぼしに気づいたら単純に白けてしまう。それを回避しようと手あたり次第に壁を調べたり落下してみたり試すことになってしまえば、腕前とは関係のない死亡回数がカウントされてしまい死を避けるゲームに対する違和感を生むし、なにより楽しくない。
イチゴ集めはゲームとしてはやる必要はないとはいえ、用意されている以上は集めながら進めてみようとも思わされるわけで、不毛な総当たりや戻し作業といった不満の蓄積につながるようなゲームデザインは考えもの。

まとめ

ACTなのに必要のない探索要素を入れたがために不満が出るのは残念だが、本編は操作入力の最適解が決まっているパズルのようなもので、失敗の中からタイミングを見切れば乗り越えられるようになる過程をACTが苦手な人でも楽しむことができる。
B面以降は正確無比な操作以外を受け付けないイライラ棒のような難易度になっていくが、難しければ必殺アシストモードで調整ができる。「いけるかな」を自然と考えさせるバランスが良く出来ている死に覚えの良作。

ScreenShot


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