高難度のアクションパズル『エイブ・ア・ゴーゴー』。
パズル的に配置された仕掛けや敵の隙を見抜き合間を潜り抜け、仕掛けのレバーを引いたり敵に乗り移ったりしながら仲間を救出し工場からの脱出を図るアクションパズル。主人公のエイブは攻撃手段を持っておらず敵や爆弾に触れたら一発でやり直しとなる死に覚えゲーのひとつ。
『プリンスオブペルシャ』のようにリアルな動きで段差を登ったり落とし穴をジャンプで飛び越えたり、敵に憑依して自由に体を操るチャントや仲間に移動の指示を送る口笛などを駆使しながら解いていく。
この類いのゲームでよく見る仕掛けも多く安定した楽しさが得られ、単にやり直しの連続で覚えるのではなく、それ以降に「どうやって切り抜けるか」を考えさせる構成が多いので後を引く面白さが魅力。
ゲームの目的は脱出と救出
グラッコン族のモラックが経営する食品工場で働くマドカン族の主人公エイブは、ある日、工場の製品に自分たちマドカン族から搾り取る「元気エキス」が使われていることを知る。衝撃的な事実を目の当たりにしたエイブは、工場で働く他の仲間たちに真実を告げ共に脱出を図るのだった。- 食品工場ラプチャーファームから99人のマドカン族を助け出して自身も脱出する
- 99人全員救出、50人以上救出、49人以下でエンディングが少し変化する
「アクション」「スピーク」「チャント」
アクションの特殊な要素としては「チャント」と「スピーク」がある。「チャント」をするとエイブはその場で祈りを始め、銃を持った敵のスリッグの意識を乗っ取り自在に操れるようになる。攻撃手段を持たないエイブにとっては大事なこと。
「スピーク」は仲間に話しかけて移動を促したり危険を伝えてしゃがませることができるので、スリッグを操っている際にマドカンをしゃがませて後方の敵を撃つなんてこともできる。スピークを使わない限りマドカンは一切動かず工場仕事に励んでいるだけなので、下手にスリッグを刺激したりすると発砲されてあっさり死んでしまう。
マドカンの救出はスピークで「カモン」と話しかけて脱出ゲートまで呼び込むこと。
敵が居たり回転ノコギリなどの仕掛けがある際は「待ってて」と言って歩を止めさせ、何らかの手段で敵を撒いたり倒したり仕掛けを操作して停止させるなど危険を排除しながらゲートまで導いていこう。
自分も仲間も一発アウトな難易度のなか、普通の死に覚えゲーならば移動する回転ノコギリの間合いを見切って掻い潜るのはプレイヤーだけでいいが、このゲームは「カモン」と「待ってて」を使って仲間にも行うという難易度の上乗せがあるのが特徴である(仲間の救出は強制ではないがEDが洋ゲーらしいものになる)。
敵から走って逃げながら連続落とし穴ジャンプ、触れるとアウトなセンサーと爆弾を掻い潜りながらレバーを引いて仕掛けを停止、邪魔な爆弾があれば敵をおびき寄せて自爆させて一石二鳥の排除など、素早さや慎重さといった求められる操作は場面ごとに変わり、どの場面でもタイミングや正確操作がとにかく重要となる。
アドリブをほとんど許さない厳しい場面も少なくないのでやりごたえは相当あるが、パズル要素はあっても解法は全エリアで固定なので、素早く動かせるアクション寄りの『Celeste』などとは一線を画す「静とパズル」の死に覚えの特色が濃い。
仕掛け以外でも敵の習性が特徴的で使い方が面白い。
パラマイトは一匹だけだとエイブから逃げるが二匹になると襲い掛かってくる習性があり、スクラブは一目散にエイブを狙って突進してくるが別のスクラブと対峙すると喧嘩を始めるなど、敵の習性を利用させる仕掛けもステージを進めていく毎に増えていき、タイミングを測るだけでない独自性で飽きを感じさせないよう工夫されている。
全体的な雰囲気も良く細部まで行き届いたローカライズは背景の文字も書き換えられているなど雰囲気を壊さないよう手が凝んでいる。
音声も同様にスリッグがエイブを見つけたら「止まれ!!」と叫んだあとで銃を撃ったり、操ろうとチャントをしたら「たすけてー!!」と叫びながら逃げ回ったり、ゲーム内の演出の表現も世界の雰囲気を描き浸らせてくれる。
システム面に目を向けても出来が良い。
セーブポイントがこまめにあるのでやり直しは苦にならず画面の切り替えロードもほとんどない。死んで何度もやり直すゲーム性だけに再挑戦が快適で水を差されず遊べるようにできているのはうれしい限り。
難点としては、仲間のマドカン族は発見の難しい隠しエリアに居ることが多く、99人全員の救出をしようと思うと攻略情報が必須になってしまうこと。隠しエリアは物陰に入り口が隠れていたりヒント無しではまず見つけられない。
敵が居たり回転ノコギリなどの仕掛けがある際は「待ってて」と言って歩を止めさせ、何らかの手段で敵を撒いたり倒したり仕掛けを操作して停止させるなど危険を排除しながらゲートまで導いていこう。
エイブの主な操作
転がる
- しゃがんだまま方向キーを左右に入れると転がることができ、低い通路を素早く通ることができる
上がる
- 手の届く高さであれば方向キーの上を押してジャンプをすると段差を上がる
- 降りられる高さであれば垂直降りも可能だが高すぎると死ぬ
投げる
- 石や爆弾を投げることができ、爆弾を敵に当てて倒すことも可能
- 石であれば音に反応する敵を誘導することもできる
走る
- 走りながらのジャンプでは飛距離が伸びる
忍び歩き
- 足音を消してあるく
- 音で見つからないように抜き足差し足忍び足
チャント
- L1+L2を押し続けるとエイブが祈り始める(チャント)
- チャントをすることで自分の精神を敵のスリッグに乗り移らせることや、仲間を逃がすためのゲームを開くことができる
- スリッグは銃を持っているので操って邪魔な敵を一層することもできる
スピーク
- L1orL2+△〇×□でエイブに喋らせることができる
- 主にマドカン族を救出する時のコミュニケーションと合言葉に使う
- スリッグを操っている時は敵の番犬スロッグと会話が可能になり、「やれ」の命令で敵に襲い掛からせることなどもできる
救出
- マドカン族は「ハロー」と話しかけた後に「カモン」と呼ぶとエイブの後をついてくる
- 救出ゲートがあるところまでまで連れて行ってあげて、チャントでゲートを開くと自動で飛び込んで脱出する
- 敵が居たり仕掛けがあれば「待ってて」で静止させることもある
やり直しから攻略法を見出す試行錯誤が楽しい
自分自身は当然として救出させる仲間のマドカンも仕掛けの当たり判定がある。自分も仲間も一発アウトな難易度のなか、普通の死に覚えゲーならば移動する回転ノコギリの間合いを見切って掻い潜るのはプレイヤーだけでいいが、このゲームは「カモン」と「待ってて」を使って仲間にも行うという難易度の上乗せがあるのが特徴である(仲間の救出は強制ではないがEDが洋ゲーらしいものになる)。
敵から走って逃げながら連続落とし穴ジャンプ、触れるとアウトなセンサーと爆弾を掻い潜りながらレバーを引いて仕掛けを停止、邪魔な爆弾があれば敵をおびき寄せて自爆させて一石二鳥の排除など、素早さや慎重さといった求められる操作は場面ごとに変わり、どの場面でもタイミングや正確操作がとにかく重要となる。
アドリブをほとんど許さない厳しい場面も少なくないのでやりごたえは相当あるが、パズル要素はあっても解法は全エリアで固定なので、素早く動かせるアクション寄りの『Celeste』などとは一線を画す「静とパズル」の死に覚えの特色が濃い。
仕掛け以外でも敵の習性が特徴的で使い方が面白い。
パラマイトは一匹だけだとエイブから逃げるが二匹になると襲い掛かってくる習性があり、スクラブは一目散にエイブを狙って突進してくるが別のスクラブと対峙すると喧嘩を始めるなど、敵の習性を利用させる仕掛けもステージを進めていく毎に増えていき、タイミングを測るだけでない独自性で飽きを感じさせないよう工夫されている。
全体的な雰囲気も良く細部まで行き届いたローカライズは背景の文字も書き換えられているなど雰囲気を壊さないよう手が凝んでいる。
音声も同様にスリッグがエイブを見つけたら「止まれ!!」と叫んだあとで銃を撃ったり、操ろうとチャントをしたら「たすけてー!!」と叫びながら逃げ回ったり、ゲーム内の演出の表現も世界の雰囲気を描き浸らせてくれる。
システム面に目を向けても出来が良い。
セーブポイントがこまめにあるのでやり直しは苦にならず画面の切り替えロードもほとんどない。死んで何度もやり直すゲーム性だけに再挑戦が快適で水を差されず遊べるようにできているのはうれしい限り。
まとめ
仕掛け自体は爆弾や落とし穴などあまり多くはないが、設置してある地形や敵の配置がどのステージも独特で焼き増しステージになっておらず、仲間の救出を考え出すと時間を忘れて熱中できる。アクション+パズルのゲームが好きなら間違いなくおすすめ。難点としては、仲間のマドカン族は発見の難しい隠しエリアに居ることが多く、99人全員の救出をしようと思うと攻略情報が必須になってしまうこと。隠しエリアは物陰に入り口が隠れていたりヒント無しではまず見つけられない。
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