クラフトしたアイテムでプリズンブレイクしよう。
看守の目を盗みアイテムをクラフトして監獄からの脱獄を図るADV。
時間通りにルーチンワークをこなす看守や他の囚人の隙を突いて持ち物を拝借したり、人目のないところへ連れ込みボコボコにしてから奪うなどで脱獄に必要となる素材を収集していく。地面に穴を掘ったり壁を崩したり金網を切断したり、クラフトしたアイテムと看守のスケジュールやサーチライトなどの監獄の警備システムの抜け穴を探り華麗に脱獄を図ろう。
導入が最難関
監獄の見取り図や看守のルーチンワークなどの情報からセキュリティの穴を見抜き脱獄計画を企てること自体は面白いが、そのスタートラインに立つまでの道のりが迷宮すぎてゲームとして楽しくない。
理由は説明不足と入手するクラフトレシピの順序がランダムなこと。
クラフトレシピは知らないレシピのアイテムが素材になってたりするデタラメな順序のせいで取っ掛かりとして機能していないし、肝心のアイテムの用途を何も教えてくれないから目先の行動の設定も難しくなり脱獄計画は企てる前に暗礁に乗り上げる。
試行錯誤をしようにも囚人なので怪しまれる行動をしてるとボコボコにされてアイテムボッシュートの縛りもある。
遊びながら情報をひとつずつ積み上げて脱獄への策を模索していくのが楽しいはずなのに、開示される情報の順序はデタラメで説明も放棄されているから中々その流れが形になっていかない。
INTを上げたり他の囚人と仲良くなると用途のヒントだけでも教えてもらえるなど、模範囚から抜け出す取っ掛かりとして情報を得られる方法のひとつでもないと、何ができるのかすらの情報も与えられなければ、ルーチンワークを守る模範囚から抜け出そうという好奇心も芽生えない。何でもできる自由度があるわけでもないのだからある程度の説明は必要だった。
ゲームのスタートラインがクラフトレシピの順序や使い方などの説明不足のせいで難攻不落の迷宮になっている。Aを見つけたことで解決したBの問題の先にはCという壁があり新たにDのアイテムが必要になって……という脱獄へ向けた楔を打ち込む一歩目に中々出会えず興味が薄れていった。
攻略ガイドで事前に情報を入れてから強引にスタートラインに立ったところで、難易度の調整は看守や監視カメラの数を増やすなど行動を制限するものが主だから、脱獄の解法は知っているのに行動はガチガチに制限されていくもどかしさが、遊びながら情報を積み重ねる過程を飛ばした熱のない楽しさをすぐに上回ってしまう。
監獄からの脱出なのだから自由を制限されるこれが正しいのかもしれないけど、ゲームとしては末広がりな要素もなく不親切で窮屈な印象のほうが強く残ってしまった。
クラフトレシピの入手法の緩和や用途の解説などはやってくれてもいいのでは。プリズンブレイクのような脱獄を企てる面白そうなゲームに対する期待は暖簾に腕押しで素通りするばかりだった。
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