神宮寺シリーズの5作目。
たらればのザッピングで支離滅裂
物語が進展するまで選択肢を選び続ける総当たりADVの神宮寺リーズ5作目。探偵が主人公ではあるが謎解き要素はなく総当たりを繰り返していれば次第に謎が明かされていくシナリオ重視のゲーム。
段落ごとにプレイヤーキャラを神宮寺や洋子などから選び、視点を変えて調査を進めることができるザッピングが特徴ではあるが、ルート表からキャラを自由に選べる『夢の終わりに』と違い、一度選ぶと同時間軸の選択はできなくなるので補完しながら進めることができない。
神宮寺を選び続ければ違和感なく最後まで進めることはできるとはいえ、これなら重複した部分を切り落として辻褄を合わせ全員分を通して遊ばせるほうが、物語の厚みが増して人物や背景背景描写も万遍なく深まり一層印象に残っていただろうと思う。
この意図の分からないザッピング以外にも、情報整理をしてくれないので物語の段取りが曖昧だし、方向キーの上を押すだけのつまらないミニゲームを入れたり、パッケージの絵と実際のゲーム内の絵が全く違うなど、FCからPSへ一足飛びで出ただけに安定していない作風が至る所に見える。
以上のように全体的な出来は不安定ではあるが、神宮寺で物語だけを追えば他作品と同様に楽しめる程度にはまとまっている。シリーズが好きなら問題なし。
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