神宮寺シリーズの6作目。
同じテキストが表示されても新しい展開が起こるまでコマンドを選び続けて物語を進めていくシリーズ6作目。探偵要素は調査で集めた情報を整理する際に神宮寺がプレイヤーに3択前後の質問形式で問いかけるので答えていくだけ。正解すれば話が進むし、間違っていればやり直せる。いわゆる選択肢総当たりADV。
同じ場面ばかりを見せられるザッピングの存在意義とは
ゲームの進行は探偵の神宮寺、助手の洋子、警察の熊野、依頼人の妹の各視点から物語を段落ごとに選んで進めていくザッピングシステムが採用されており、違った視点で各々が事件の調査を進め物語を補完し合い進んでいく形となる。全然知らない所で起こっていた事件が明るみになるのではなく、自分で調べた事が一本に繋がることになるのでなかなか引き込ませてくれるのだが、視点を変えても重複した場面を多く見せられてしまうためテンポがすこぶる悪くなってしまう。
ザッピングで面白いのは選択したキャラの視点になるため第一印象や着眼点の違いで個性を感じられることだが、共同で調査をしていた場合は相方の視点でほとんど同じことをやらされるし、事務所に戻って調査の報告をする際も全視点で同じ内容を聞かなければならないなど、重複が目立つので「楽しもう」ではなく「先に進めたい」という感情が勝ってしまう。
他の視点で証拠品の在りかのネタバレを見ても、神宮寺視点でそれを探す時は選択肢総当たりで見つけれる段階まで話を進める必要があるなどゲーム的な面白さも無く、 ただ単に視点を変えることができるだけのシステムで終わっている。
面倒なら他のキャラは選択せずに神宮寺だけで進めていき、どうしても気になる箇所だけ他のキャラを選んで補完すればいいだけではあるが、それでは何のためのザッピングなんだと中途半端な印象だけが募る。前作同様ザッピングは何も活かされていない。
まとめ
ザッピングは前作同様に採用しただけ感が漂う中途半端なシステムのまま。警察署の中から外へ出るためには受付へ行かなければならないコマンドの二度手間といったシステム面の粗も前作同様。絵や音楽など作風が安定して質自体は抜群に向上したが、大目に見てくれるファン向け感はまだまだ拭えない。・テキストスキップなし
・ムービーのみ声あり
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