探偵聞き込みADV。
- 探偵の神宮寺を操作して、関係者に聞き込みを行い事件を解決に導くADV
- 聞き込みがメインの選択肢総当たりタイプで推理要素は薄い
- 前作、前々作にあったザッピングのシステムはなくなった
聞き込みで情報を集めてすり合わせていく
プレイヤーは神宮寺三郎を操作して物語を進める。まず1日の始まりに事務所所員の洋子に「○○へ行って××ついての話を聞いて来い/アリバイを調べろ」といった指示を出し、調査方針を決定したら自分も街に調査に出る。
調査は基本的に関係者の所へ行って「尋ねる」「見せる」などの様々なコマンドを選んで聞き込みをする総当たりで、まともに話を聞いてくれない相手にはすごんでみたり怒らせてみると話を聞ける場合もあるが、人によっては怒って話を聞きだせなくなったりする。解決までに掛かった日数によってエンディングが少し変化するので無駄足を踏まないよう操作を心掛ける。
- 場所移動が全体マップから行きたい場所を選択する形に進化したので、コマンドで行き先を選んでいく前作までと比較するとテンポが向上した
- 聞き込みコマンドは「尋ねる」「見せる」「取る」などがあり、不審に思われていたら聞き込みをする前に事情を話してみたり脅してみたり褒めてみたり……話をしてくれる状態にする必要がある
その日の行動で得た情報をまとめる
1日の終わりに事務所で全員から調査報告を聞き、報告と自分の集めた情報をまとめる。情報をまとめる際に「○○は何と言っていたかな?」とプレイヤーに3~4択で問いかけてくるが、話さえ聞いていれば誰でも分かる簡単な問いで、仮に間違えたとしても「そんなことを言っていたかな?」と教えてくれる。基本的に毎日この繰り返しで進めていき、必要な情報が出揃うと物語も段階が進み新たな展開を見せていく。その段階で出揃っている情報整理にもなっているので読みさすさに一役買っている。
典型的な選択肢総当たり
基本的に神宮寺は聞き込みをするだけで、聞き込みでは話を聞ける人のほぼ全てが都合よく事情を知っている上に、聞き込みを終える際に情報がまだ残っている場合は「まだ聞けることはありそうだが……」と教えてくれるので、プレイヤーのすることと言えばしらみつぶしに聞き込みコマンドを選ぶだけになる。よっぽど空気の読めていないコマンドを選ばない限りトントン拍子に話は聞きだせるので、駆け引きのような要素も特に無く漂う作業感はすさまじいが、最初のなんでもない普通の依頼が色々な人に絡んで物語が広がって大きくなっていく過程は引き込んでくれる。
推理要素を求めているなら間違いなく合わないゲームだが、聞き込みで新しい事実が発覚して別件との繋がりが見えてくる様は先の展開に興味をそそられるし、あっちに行ったりこっちに行ったり海外に行ったりとボリュームも結構なものなので、ゲームとしてでなく読み物として割り切れば質の高いものになる。
前作までの問題点だった面倒な移動や取って付けたザッピングがなくなってテンポも向上したし、選択肢総当たりのADVが嫌いでないならおすすめできる。
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